「アウティング」という言葉を知っていますか?
知らず知らずのうちに触れているものの、アウティングという言葉を知っている人はまだ少ないように感じています。
この記事では、アウティングという言葉の意味と、アウティングが行われたことによる事件について紹介しています。
アウティングとは他人のセクシャリティを勝手にバラすこと
アウティングとは、LGBTの人たちの公にしていないセクシャリティを本人の了解を得ずに勝手に暴露する行為のことです。
信頼できる友人だと思っていた人にだけ、自分のセクシャリティを公開したのに、その人が別の人たちに勝手に言いふらしたりする。これがごく身近で起きているアウティングです。
また、LGBTを公開していない芸能人や著名人に対し、マスコミが勝手にバラしてしまう行為をアウティング報道と呼びます。
名声の棄損や精神的な苦痛を与える為に用いられることもあったようです。
アウティングをめぐる事件「一橋大学アウティング事件」
2015年にアウティング行為によって悲しい事件が起きました。
ゲイの学生が、ノンケの男性にLINEで「好きだ、付き合いたい」と告白。
ノンケ男性は「付き合うことはできないが、これからも良い友達でいたい」と答えた。
しかし、ノンケ男性は10名ほどの友人がいるグループLINEで「お前がゲイである事を隠して置くのは無理だ、ごめん」と発言し、アウティングを行った。
思わぬ暴露に、ゲイの学生は心身に変調を来たすようになり、パニック障害の発作を起こしたり不安神経症と診断されたりした。
絶望したゲイの学生は「自分の理想はこの世界にはない」「今までよくしてくれてありがとう」とLINEグループに書き遺し、投身自殺をしてしまった。
この事件の報道によって「アウティング」という言葉が広く知られるようになりました。自分のセクシャリティを暴露されるということは、計り知れない苦痛が伴います。
秘密は人を殺すことができます。セクシャリティのカミングアウトだけでなく、他人の秘密を聞いたら自分の中に留めておくようにしてください。
あなただけに打ち明けられた秘密は、あなたを信頼しているからという事を理解するようにしましょう。