私がビアンになるまで【先輩編】男性初体験1

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私がビアンになるまで【先輩編】男性初体験

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車から降りると、どこだか分からない河原に居た。

暗闇の中で水の流れる音が聞こえる。

大きめの小石にヒールが挟まる。

 

夜の水辺は危険だと思い車内へと戻る。

 

どこかの駅か家の近くまで送って欲しいと伝えると、私が酔ってるから少し寝ると言うシン君。

寝るなら家で寝るから大丈夫だと言っても無視して眠り始める。

 

当時、携帯にGPSがついて居ない時代だったので、場所を教えてもらわないと地図検索もできない。

このままここで降りても帰れる自信がなかった。

 

移動の主導権を握られるということが、どれだけ面倒なことなのかをこの時知った。

 

何を話しかけても返事をしてくれなくなったので、仕方なく自分も眠ることにした。

座席を倒し、眠る体勢になると寝ていた筈のシン君が起き出し、もっとこっちに来いと言う。

 

やばい、と思った。

男性初体験は車の中

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私がビアンになるまで【先輩編】男性初体験3


 

上に乗られると、力ではかなわない。

「置いて帰る」と言われてしまえば、帰れない心配が頭をよぎる。

帰れないと親が心配する。

親が心配するとヒステリーを起こして煩くなり、帰宅後としばらくの生活が大変になることを考えたら諦めへと変わる。

 

女性の初体験はようちゃんで、その時も流されてわけも分からず終わったのに、男性の初体験もこんな形で済ませることになってしまうとは。

心の底から残念だった。

 

身体の苦しさを紛らわせるように、組み敷かれながら思考を巡らせ、自問自答を繰り返した。

 

これはレイプになるのかな?

──でも、ノコノコ車に乗ったのは自分やし。抵抗もそれほどしてないし。

 

私って処女になるんかな?

──ようちゃんとした事あるし処女ではないか。でも処女膜はまだあるはず。

 

終わったら本当に送ってくれるんかな?

──じゃないと困る。まじで捨てて帰られたらどうしよう。

 

行為の最中に好きだと言われたけれど、心が伴っていないのは明白だった。

好きじゃない人に言われる「好き」という言葉は、こんなにも何とも思わなくて嘘臭い物なんだと知った。

 

そう考えると、ようちゃんが私にいつも投げかけてくれていた好きは本物だったんだなと思った。

 

行為が終わると、ちゃんと家の前で降ろしてくれた。

犯されたことの悲しみより、きちんと自宅まで送り届けてくれたことの安堵の方が強かった。

 

チキボン君のありえない話は、あゆみさんに言うことができたけれど、シン君とした事は誰にも言えなかった。

 

その後3日くらい、トイレに行くとアソコが痛くてシン君とのことを思い出した。

 

これが私の第二の初体験でした。

 

次回:私がビアンになるまで【モンハン男1】オフ狩り

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