私たち人間は、異性愛者・同性愛者に限らず、ほとんどの人が他者に惹かれ恋愛感情を抱き、身体を重ねることが多いです。
しかし、中には恋愛感情を抱かない、あるいは抱いたことがないという人もいます。そういった人たちのセクシャリティを「Aセクシャル」「アセクシャル」「エイセクシャル」などと表現します。
この記事ではアセクシャルとはなんなのか?を簡単に紹介します。
アセクシャルとは?(Aセクシャル・エイセクシャル)
アセクシャルとは、「他者に対して恋愛感情や性的欲求を感じない人」の事をこのように表現します。
以前までは、他者に性的欲求を感じない人という意味合いのみで使われることが多かったのですが、「ノンセクシャル(無性愛者)」という言葉が使われるようになってからは、区別されるようになりました。
アセクシャルの人は「まだ素敵な人と出会えていない」だけなの?
アセクシャルの人が、自分のセクシャリティについて他人に話した際に周囲によく言われる言葉が「まだ好きになれる人と出会っていないだけ」
この言葉に、アセクシャルの人たちは違和感を感じているようです。
ほとんどの人は、異性や同性に対して恋愛感情を抱くセクシャリティを持っています。
セクシャルマイノリティであるレズビアンの人に、アセクシャルという事を伝えても、恋愛感情がある前提で「まだ出会えていないだけだよ」と言われることも。
「恋愛感情というものが自分の中に存在しないと言っているのになぜ否定するの?」という感情を抱きます。
もしあなたが友人から、アセクシャルである事を打ち明けられたら、ありのままを受け入れてあげてくださいね。
アセクシャルかもしれない、でもそうじゃないかもしれない
思春期になると周囲は恋愛の話で持ちきりになります。
そんな中、恋愛というものに違和感を抱き、恋愛感情が理解できず「もしかしたら自分はアセクシャルかも?」と思い始めている人もいるかもしれません。
しかし、まだ自分のセクシャルがわからず友人が言うように、まだ出会えていないだけかもしれない。これから恋愛をする可能性があるかもしれないのにアセクシャルというセクシャリティを名乗っていいのかな?と思う人も多いようです。
これは、アセクシャルに限らずレズビアンなど、他のセクシャリティでも言える事です。
素敵な男性に出会えていないだけかもしれないのにレズビアンを名乗っていいのかな?という疑問と同じだと思います。
私は「自分がそう思うなら名乗っていい」と思います。
あなたのセクシャリティは他人が決めることではなく、あなた自身が決めていいと思います。
それを否定する権利は誰にもありません。
セクシャルマイノリティのイベント、「レインボーパレード」では「性はグラデーション」と表現されています。
もし、アセクシャルだと名乗っていたものの、恋愛感情を抱く人と出会い性的な感情も抱くようになったのなら、その時の自分に合ったセクシャリティを名乗ればいいと思います。
むしろ名乗る必要すらないかもしれません。
あなたはあなた、それでも良いのではないでしょうか。