話し合いを求めても取り合ってくれないようちゃん。
諦めた私。
人は諦めるとそれ以上よくなることはない。
諦めたらそこで終わりだってよく言うけれど、本当にそうだと思う。
話し合いを求めているのに真剣に向き合ってもらえないのはとても悲しい。
向き合うことって大事だと思います。
大事な人ならなおさら。
ようちゃんが私の事を好きで居てくれてる自覚はあったけど、大切にされてるとは思えなかった。
話し合いができないなら断つしかない
話し合いもままならず、このままでは別れられないと悟った私。
ようちゃんの家に招かれて、最後の別れ話。
でも、それもあやふやにされてしまった。
ようちゃんがトイレに行ってる間の数分。
私は手紙を書いて、机に置いてようちゃんの家を後にした。
手紙の内容は
「別れよう。
今までありがとう。
ばいばい。」
家を出てすぐに隠れた。
もしかしたらようちゃんが追いかけてくるかもしれないと思った。
ようちゃんの家を出てすぐのところに団地と団地の隙間、獣道のような細い通路があった。
そこでしゃがみこんで、追いかけてくるかもしれないようちゃんの姿が見えるのを確認していた。
5分も経たずに、私の手紙に気が付いたようちゃんが裸足で走って行くのが見えた。
ここで見つかって、また会えばまた言いくるめられる。
そうしたら別れられなくなる。
もう別れ話をする日々を繰り返したくはなかった。
それに私は、ようちゃんと話す気がなくなっていた。
話を聞いてくれないのなら話なんかしても無駄だと思うようになった。
3時間ほど近所をフラフラして時間を潰して帰宅しようとしたら、うちの団地の1階の階段にようちゃんが座っているのが見えた。
遠巻きに見て居たので顔まで確認できなかったものの、多分泣いている。
家には帰りたいけど、ここで泣いているようちゃんの為に出て行ったら一生別れられない。
中学時代からの友達、さなちゃんに助けを求める事に。
さなちゃんは、ようちゃんと私の共通の友達でようちゃんのことも知っていた。
助けを求めておきながら何も言わないのは罪悪感があったし、さなちゃんには話しても友情は壊れないとわかっていたので、さなちゃんにようちゃんの事を話した。
言うタイミングがタイミングだったので、カミングアウトと同時に別れ話も一緒に聞かされるさなちゃん。
今考えるとちょっと申し訳ない事をしたなあと思う。
ようちゃんから逃げてから約9時間くらい。
21時になり夜も遅くなったので、さなちゃんの家をでた。
次の話:私がビアンになるまで【ようちゃん編】その後
私がビアンになるまで【ようちゃん編】その後 - 男の知らない世界