昼過ぎにようちゃんの家を出て、21時半くらいに帰宅した私。
念のため階段下を確認。
いない。
安心して帰宅すると・・・・
怒り狂う母。
家にようちゃんがいた。
ようちゃんは9時間もの間何をしていたのか
家に上がり込んでいたようちゃん。
そのまま帰ってもらおうと思ったけど、母に送って来いと言われたのでしぶしぶ送る事に。
裸足だったのでサンダルを貸してあげた。
送って行く道すがら、空白の9時間について語り出すようちゃん。
3時間くらい団地の階段下で泣いていたら、1階に住んでいる知らないおばあちゃんが出て来たらしい。(うちのばあちゃんではない)
私も母も会ったら挨拶をする程度で、顔は覚えていないほどのご近所さん。
そんな顔見知り程度のご近所さんの家に、ようちゃんが上がり込んで4〜5時間ほど話していたらしい。
ようちゃんの手には謎の紙が握られていて、それは何かと聞いたら筆で文字が書かれていた。
「友達は大事にしいや」
ようちゃんは、おばあちゃんに私との事を話したらしい。
何と言ったのかはわからないけれど、友達と書いてあるので付き合っている事は言っていないらしい。
…そしてその筆文字で書かれた紙は私宛だとか。
私宛ですか?
「あげるね」って言われたけど
「絶対いらん」と言って断った。
私と2人のことを話し合おうともしなかったのに、周囲を巻き込むようちゃんにイライラした。
そして、おばあちゃんと2人で私の家にきて、私の母親がおばあちゃんに謝り、2人で私の帰りを待っていたらしい。
……家に帰るの怖すぎるんですけど。
無言でようちゃんを送り届けたあと、再び帰宅した私は案の定母親に怒られた。
ようちゃんから私と付き合っていた事をバラされているかとひやひやしたが、そこまでは言っていないらしい。
…でも感づいてはいただろうな。
ひとしきり怒られたあと、ようちゃんの泣き顔を思い出して私も泣いた。
話も聞いてくれなかったのに、なぜ私がこんな仕打ちを受けるのか。これは仕返しなのか。
特別な関係から別れたら、友達に戻るだけだと思ってた。
でも、そんな事はできない事を知った。
始まりは曖昧だったかもしれないけど、確かに好きな時もあった。
一度は好きになった人なのに、金輪際連絡を取りたくなくなるほど嫌いになるというのが悲しかった。
そして私は、ようちゃんの連絡先を消して着信拒否をした。
それから3ヶ月後、ようちゃんの母親と道でばったり出会った。
最近来ない私と、家で元気のないようちゃん。
知らないおばあちゃんにも話すくらいだから多分、親にも何か話してるんだろうなと思っていた。
ようちゃんの母親からは、聞いてもいないのにようちゃんの現在を聞かされた。
・ようちゃんが今精神を病んで通院していること
・精神系の薬を飲んでいること
・はっきりとは言わなかったけれど手首を切っているかもしれないこと
元々ようちゃんの事とか、部活のこととかで病んでいた私。
ようちゃんの事を思い出して辛かったし、何より自分のせいで人が病んだという事に私もさらに病んだ。
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