世の同棲している同性カップルさんたちが、頭を悩ませることのひとつとして職場での「一人暮らし?」という質問ではないでしょうか。
一人暮らしと言うと、家賃高めの場所に住んでいることがバレる。住んでる場所の嘘をつくと別地域のネタを振られた時についていけない。
そして、一人暮らしだと言うと空気読めない奴が大して仲良くもないのに「今度遊びに行っていい?(笑)」と言ってくる。
何だその(笑)は。
なぜ一人暮らしだというだけで宅飲み会場にされなければならないのか。
逐一断るのが大変になる。
嘘をつくと後々ボロが出るので、
限りなく真実に近い嘘をつきたい。
私はいつもそう思っています。
世の同性カップルさんもきっとそう思っているはず。
私と恋人が普段どのようにノーマルの人の質問をかわしているか、どのようなやりとりをしているか、心の中では何を思っているか紹介するだけの記事です。
同性カップルさんはもしかしたら参考になるかもしれないけどあんまり期待しないでください。
職場では「友人とルームシェアをしている」と言い通す
私と私の恋人はいつも、面倒なので「一人暮らし?」と聞かれたら
「友人とルームシェアをしている」と答えています。
これを聞いた反応は99%次の言葉を返してくる。
「えー!すごーい!」
「仲良しなんだねー!」
「喧嘩とかしないなら相性いいんだね!」
私たちは、ビアンやバイセクシャルだからこそ
(同性と一緒に住んでるなんて言ったら勘付かれる…!)
なんて自意識過剰なことを考えてしまう。
しかしストレート(異性愛者)の人は、同性同士で何かがあるなんていう発想が毛頭無い。
私は彼女と同棲してから、職場を変えるたびに「ルームシェア」と言っているけれど、「もしかして…?」なんて言われたことはない。思っていたとしても誰も言わない。
変に一人暮らしだと言ってしまうと、飲みに誘われる機会が増え、なんなら宅飲み会場にされそうになったりするのでそっちの方が要注意である。
それならばいっそのこと、一緒に住んでいるという事くらいは明かしても問題ない。
追従型質問99%「どっちかに彼氏出来たらどうする?笑」
「友人とルームシェアをしている」という情報を与えると、かなり珍しいので一時的に人々の興味を浴びることになる。
その時に、決まってされる質問があるのでいくつか紹介しておく。
「友達とは何繋がりなの?」
「どこ出身の子?」
「お互い彼氏いないの?」
「家事の分担はどうしてるの?」
「どっちかに彼氏が出来たらどうする?笑」
…それを知ってどうするんですか、という質問ばかりだけれど丁寧に答える。
これらの質問は必ず受けるので、面倒だなと思いつつもついでに惚気てやるくらいの気持ちで挑む。
私と彼女は3つ歳の差があるので同級生設定は使えないねってことで、普通に「趣味繋がりで仲良くなった人」ということにしている。
実際、出会いはツイッターだったのであながち間違いではない。
「すごい!そんなことあるんだね!!」
これまた素直に受け入れてくれるもんです。
意外とすんなり。
そして一問一答な感じで、それ以上はあんまり聞いてこない人の方が多い。
みんな一様に、
「へ〜」とか「すご〜い」とか言いながら、「うちの彼氏(旦那)なんか〜」などと自分の境遇と置き換えて話してくれる。
「どっちかに彼氏出来たら大変だね〜」は十中八九言われる。
「そうですね〜、まあその時は一人暮らしするしかないですね〜笑」なんて返す。
私が一人暮らしをするときは彼女と別れた時だ…!!!
そんな事あってたまるか…!ギリィぃイイイ!!なんて思いながらヘラヘラ笑ってます。
冷静に考えると30歳前後の女同士でルームシェアなんて「無い」
職場のストレート(異性愛者)の人たちは、私たちが友人とルームシェアをしていることを、意外とすんなり受け入れてくれます。
しかし、冷静に考えると異性愛者なのにアラサーになっても友人とルームシェアしててお互い彼氏いないなんて、相当変な奴か男性嫌いなのか?という感じですよね。しかもそういう人たちは一人暮らしでしょ。
なんで皆なんとも思わないの?
思ってるけど言わないだけなの?
愛の多様性みとめられてる???
なんて思ってしまいます。
レズビアンだと思わないの?と聞いてみたいけどヤブヘビになりそうなので、まだ聞いたことはありません。
ちなみに私は、親や兄弟にも「友人とルームシェアしている」ということで通しています。
家族には昔から、私は自由奔放でどうしようもない奴だと思われているので、こちらも違和感なく受け入れてもらってます。
実家にいた頃、まだ自分がレズビアンだと気づいていなくて唐突に婚活パーティーに行ったりしてみた経験もあって、同性愛者だとは思われていないようす。
よくやった私。
カミングアウトは一生しません。
受け入れてもらえなさそうなので墓まで持っていきます。
それも人生。
ルームシェアしてる「友達」について堂々と話せるので密かに惚気られる
「友人とルームシェアしている」というと、珍しい目でみられたり謎の質問を受けたりします。
しかし、良いこともあります。
彼女としての惚気は流石に言えませんが、「ルームシェアしている友達」について職場の人と普通に話すことが出来ます。
「昨日同居人が夜中にクッキー焼いてくれたんですけどめちゃくちゃ美味しかったんですよ。(うちの彼女最高やろ)」
「えー!すごーい!女子力たかーい!」
「ですよね〜(せやろせやろ!もっと褒めていいんやで)」
…みたいな。
恋人とは言いませんが、密かに恋人の惚気話を皆に話せるのでちょっと楽しいです。うちの子自慢したいって時に最高。
ルームシェアと聞いたらお察しいただき、そっとしておいてください
ストレートの人が、もしこの記事をここまで読んでくれていたとして。
「友人とルームシェアしている」という人が身近にいたとして。
(あっ…察し)となると思います。
そのときは、(あ〜、きっとそうなんだな〜)っていう気持ちを心に秘めて、何も聞かずにそっとしておいてあげてください。
こちとら「偏見ないから大丈夫だよ!」って言ってくる人ほど怖いものはないんで。
偏見なさすぎてふわっと飲み会とかで言っちゃう人、多い。
それを聞いた偏見アリアリのアリの人が「うわ〜マジで〜やば!」ってなるんですよ。
もはや様式美。
なので、気付いてしまっても静かに気づかなかったことにしてあげてくれると嬉しいです。