チキボン君とのご飯と1週間後の自宅押し掛けの件を、あゆみさんに愚痴る。
ごめんじゃなくて「うける」って言われた。
・・・こっちは時間と金と心を無駄に減らしたんですけど。
すると、チキボン君の先輩(?)という人が私と会いたいと言っているらしく、再び連絡先を教えて良いか聞かれた。
正直、初回の紹介がチキボン君だったのでその周囲の人という事を考えたらどうせ良くない人なんだろうなと思った。
私が難色を示していると、あゆみさんが表情を読み取ったように「今度は期待して大丈夫やから」「微イケメンやで」と付け加えた。
微イケメンという言葉につられてとりあえず連絡だけしてみることに。
すると・・・
話がスムーズに進む!
すごい!
チキボン君のあとだからなおさら感動した。
しかも車で迎えに来るらしい。さすが。
ちょっとドライブしてお酒でも飲もうということで、車で迎えに来てもらった。
指定された場所の近くに停まっている車を見つけ、車内を覗くと…チキボンの先輩のシン君がいた。
あゆみさんの微イケメンという言葉が腑に落ちた。
めちゃくちゃイケメンではないものの、まあまあ格好いい。
車に乗り込み、ドライブにいくことに。
今思うと、すごく無用心な行動だった。
私はチキボンの恐怖から何も学んではいなかった。
夜景からのお酒には要注意
山の上の方へと、どんどん進んでいく。
すると坂の頂上に拓けた場所がある。
そこからは街を一望できてとても綺麗だった。
こういう所に連れて行ってもらったのは初めてだったので、とても感動した。
もしも、大人の男の人と付き合ったとしたらこういうデートもできるのかな、なんて乙女な事も考えたりした。
気分を良くした女は、お酒を飲みに行こうと言われたら断らない。
二つ返事でお酒を飲みに行った。
ロマンチックな夜景を見た後は、少しいいレストラン…なんてことは多分なくて、普通に居酒屋だろうなあと予想指定たら、かなりくたびれたスナックのような場所だった。
カウンターにはしゃがれた声のママ。
2人で飲むのかと思っていたら、シン君とママが仲よさそうに話している。
もともとお酒が弱い私は、1杯目ですでに酔っていたが、シン君にどんどんお酒を進められる。
何度か断ったものの、「俺の酒が飲めないのか」と良く聞く煽り文句を口にする。
ギリギリまで飲んだ。足元は若干ふらつくものの、自力では立てる。
普段、運転しないのでシン君が飲酒運転になることを今頃気づいた。
「1杯しか飲んでないから平気」と言うシン君だけど、1杯飲んだならアウトじゃん。
規則を守れない人は苦手。
ここで初めてモヤモヤを抱いた。
しかし、ここが何処かわからない以上、送ってもらうしかない。
しぶしぶ車に乗り込み、送ってもらうことに。
しかし、車が停車した場所は家ではなく……
次回:私がビアンになるまで【先輩編】男性初体験
私がビアンになるまで【先輩編】男性初体験 - 男の知らない世界